「本当にむし歯なの？」
そんな疑問に応えるため、当院では治療前・治療中・治療後の状態をCCDカメラで撮影し、すべて患者さまに確認いただきながら治療を行っています。
見える化された治療で、不安なく安心して受けられる環境を大切にしています。
当院のむし歯治療の特徴
治療の“見える化”で安心
治療中、「今どんな処置が行われているのか分からず不安だった」というお声を聞くことがあります。当院ではCCDカメラやマイクロスコープを用い、処置の前後をすべて写真で記録しています。
「どこを削ったのか」「本当にむし歯だったのか」をご自身の目で確認できます。そして治療する際は拡大鏡やマイクロスコープを使用することで治療の質を高め、見落としがないように、かつ大事な歯を守るために削り過ぎないような治療します。
痛みを最小限に抑える工夫
表面麻酔
電動麻酔
表面麻酔・極細の注射針・電動麻酔器を組み合わせ、痛みや不快感をできるだけ少なくしています。
神経をできるだけ残す治療
当院では、歯の寿命を延ばすため、歯髄温存療法（VPT）に対応しています。マイクロスコープで精密にむし歯を除去し、MTAセメントで神経を守ります（一部自費診療）。
歯髄の役割
歯の内部には、神経と血管が集まった「歯髄（しずい）」と呼ばれる組織があります。歯髄は歯に栄養を届けるだけでなく、冷たいものや熱いものを感じ取るセンサーの役割を担い、歯を健全に保つために欠かせない存在です。しかし、重度のむし歯によって炎症や感染が進むと、強い痛みを伴うため、やむを得ず神経を取り除かなければならない場合もあります。
神経を失った歯は外部からの刺激を感じられなくなり、次第に脆くなってしまいます。その結果、破折や抜歯につながるリスクが高まります。だからこそ、可能な限り歯髄を残すことが、歯の寿命を延ばすうえで重要です。
歯の神経(歯髄)を除去するリスク
神経を失った歯は割れやすくなる
歯の中にある歯髄は、歯に水分や栄養を届ける大切な組織です。神経を取り除いてしまうと、その働きが失われ、歯は次第に乾いた木のように脆くなっていきます。強い力が加わったときに割れたり欠けたりするリスクが高まり、結果的に歯を失う原因にもつながります。
再発したむし歯に気づきにくくなる
歯髄には痛みを伝える役割がありますが、神経を失った歯はその機能を持ちません。冷たいものや熱いものを感じることがなくなるだけでなく、むし歯が再び進行しても痛みを伴わないため、発見が遅れてしまうことがあります。症状が出る頃には、歯の状態がさらに悪化しているケースも少なくありません。
歯の防御機能が弱まる
歯髄は単に神経や血管の集まりではなく、外部から侵入した細菌に抵抗する免疫の働きも持っています。神経を抜いてしまうと、その防御力が低下し、歯や歯ぐきの病気にかかりやすくなるリスクが高まります。歯を長く健康に保つためには、可能な限り神経を残すことが大切です。
むし歯の進行と治療方法
「納得できる説明と、安心できる治療を」
むし歯治療が不安な方も、まずはご相談ください。
CO（シーオー）：むし歯になりかけの歯
歯の表面にうっすらと白濁や変色が見られる段階です。
COは「Observation（要観察）」の略で、むし歯になりかけの状態を意味します。この時期であれば歯を削る必要はなく、正しいブラッシングやフッ素塗布、シーラント処置で予防することが可能です。定期検診で経過をしっかり確認していくことが重要です。
C1：歯の表面のむし歯
歯の最も外側にあるエナメル質がむし歯になった状態です。痛みはほとんどなく、自覚症状が出にくいため、検診で発見されることが多くあります。
治療はむし歯部分を小さく削り、白いプラスチック（レジン）などを詰めて修復します。早期に治療を行うことで、歯を大きく削らずに済みます。
C2：神経に近いむし歯
エナメル質の内側にある象牙質にまでむし歯が広がった状態です。
冷たいものや甘いものがしみるなどの症状が現れることがあります。治療ではむし歯部分を削り、小さな場合はレジン、大きい場合は金属やセラミックの詰め物（インレー）で修復します。
C3：神経まで達したむし歯
むし歯が神経まで進行し、何もしていなくても強い痛みを感じるようになります。
この段階では、感染した神経を取り除き、根の内部を清掃・消毒する「根管治療」が必要です。治療後はクラウンやインレーを装着して歯の形と機能を回復します。
歯の大部分が崩壊し、神経も死んでしまっている状態です。痛みが一時的に消えることもありますが、膿がたまり腫れや激痛を引き起こすこともあります。ここまで進むと歯を保存するのが難しく、多くの場合は抜歯が選択されます。抜歯後はインプラントや入れ歯、ブリッジなどで補う必要があります。むし歯予防には、定期検診が重要
むし歯は初期のうちは痛みもなく、見た目にも変化が出にくいため、自分では気づきにくいものです。しかし、一度進行してしまうと自然に治ることはなく、削ったり神経を取ったりと治療が必要になります。
だからこそ大切なのは、「むし歯になってから治す」のではなく、「むし歯になる前に防ぐ」ことです。定期的に歯科医院でチェックを受ければ、小さな異変を早期に見つけることができ、歯を大きく削らずに済む可能性も高まります。健康な歯を長く守るために、ぜひ定期検診を習慣にしてみてください。
当院では患者さまごとに歯科衛生士を担当生としています。そのため口腔内の環境に合わせて定期検診の期間を提案し、長期に渡り安定した口腔内を維持できるように努めております。